◆チームブログ◆ オススメ書籍のご紹介 (3)
- shigeru-nagai
- 2023年6月21日
- 読了時間: 2分
本日は、お勧め書籍を一冊。逸見芳春 著の「丸川松隠評伝」です。
非常にマニアックな一冊です。滅多に手に入りません。私は、5年掛かりました。手に入れるまでに。岡山の偉人、備中聖人 山田方谷先生推しは必ず読むべき一冊です。
備中聖人 山田方谷先生の偉業については google検索 で ご覧頂くとして、よく、師匠として取り上げられるのは かの有名な佐藤一斎ですが、実のところ、幼少期から親代わり祖父代わりとして預けられて育ち・学んだ、丸川松隠こそが本来の師ではないかと言われておりますね。
こうした本は、読んでおくべきだなぁと思うのは、一般にインターネット等にある表向きの情報とは異なる別の側面が書かれていたりしまして、「ええ!そうだったの!?」と勉強になることが非常に多いです。(※この辺は、弊社の調査業務でも よくあります。)
この丸川松隠、風貌で損をしている側面はあったとかで「出っ歯だった」だの、散々に色々と書かれていますが、やはりですね、滲み出てくるもので、"非常に優れた" 儒家である事には疑いようもなく、前述の佐藤一斎も一目置いていたと言います。(※有能か否かに対して 風貌だけで判断してはいけませんね…。) 備中聖人の山田方谷先生は、幼少期から丸川松隠に預けられていますから、育ての親のような存在でもあります。
山田方谷先生が後年に出世していく中、弟子となるのが三島中洲でして、この三島中洲が晩年に大変親交のあったのが、かの 日本資本主義の父である渋沢栄一です。「論語と算盤」も三島中洲の影響を非常に受けているのは、これも良く知られている話だったかと思います。
となりますと、三島中洲の思想形成には 師匠の山田方谷先生が多いに影響しており、その山田方谷先生は 師の丸川松隠の影響を多分に受けている訳ですから、岡山出身の儒家三世代が、「論語と算盤」のコアな思想面への影響を強く与えていたとも言える訳ですね。
私は、こうした点について、岡山の方々はもっと誇りに思って良いと思います。今でも、受け継いでいるメンタリティは きっと あると思いますし。
こちらの「丸川松隠評伝」は、なかなか 手に入らないのですが、古書店で見かけられましたら 即 購入をお勧め致します。または、私にお声がけ下さい。保護に伺います。
